うつ病は決してまれな病気ではなく「誰でもなる可能性のある病気」です。WHOが20歳以上の日本人を対象に行った調査では、約13人に一人が生涯のうちにうつ病を経験するという結果がが出ています。
誰でも「気分が滅入ったり」「何もやる気がしない」と感じることがあるものです。たいていは原因となる問題が解決すると症状が収まります。しかしうつ病の場合は「強い抑うつ気分」が2週間以上続くことがあります。
うつ病は単に気分が落ち込むだけでなく、仕事に集中できない、家事ができない、人付き合いがこれまでのようにできない、など患者さんの日常生活に大きな支障を与えます。そして、患者さんは思うようにできない自分を責め、さらにうつ病が悪化するという悪循環に落ちいいってしまいます。
うつ病にはどんな症状があらわれるのでしょうか。うつ病の症状にはこころとからだの両方にあらわれます。以下の1〜9の項目に当てはまるところがあればチェックしてみてください。
こころの症状
1,抑うつ気分
●気分が落ち込む
●憂うつだ
●悲しい気持ちになる
●なんの希望もない、将来に悲観してしまう。
2,意欲の低下
●今まで好きだったことがやる気になれない
●何をするのも億劫(顔を洗う、服を着替えると言った基本的なことも)
●新聞を読む気がしない、テレビを観る気がしない
3,不安、焦燥感
●いつもなんとなく不安である
●居ても立ってもいられず、落ち着かない、焦る
4,集中力、思考力の低下
●集中力の低下により仕事の能率が落ちた、ミスが増えた
●決断力が低下した、物事を決められない
5,自責感、罪責感
●すべて自分が悪いと自分の責任だと感じてしまう
●いつも自分を責めてしまう
6,希死念慮、死について考える
●自分なんて生きていても仕方がない、消えてしまいたい
●死んだほうがましだと思う
からだの症状
7,睡眠障害
●寝付きが悪い、途中で目が覚める、眠れない
●朝めざましより早く目が覚める
●寝た気がしない、寝過ぎる
8,食欲の低下
●食欲がない
●何を食べてもおいしくない
●ダイエットをしているわけでもないのに、体重が1ヶ月で数キロも減った
9,易疲労感、疲れやすさ
●かれだがだるい、からだが重い
●ひどく疲れやすい
その他の症状として肩や背中、腰などの様々な部分の痛み、便秘、胸の重苦しさ、動悸などがあります。
上記のような1〜9の症状のうち5つまたはそれ以上が2週間以上続いていると感じたら要注意です。
現在はうつ病は治療法も確立し、適切に治療を行うと治る病気になってきています。また真面目で抱え込みやすい性格の方に多く生じるといわれます。一人で抱え込まず、早めにご相談ください。早ければ早いほど、良い経過で回復することが多い病気でもあります。



